プラークや血栓ができている人は、動脈硬化が進んでいる証拠と言われています。血液検査をして、悪玉コレステロール値が高かったり中性脂肪値が高かったりすると、先ずは、食事と運動で改善することになります。
定期的に検査を行い、改善しない場合は、投薬となります。この時、注目するのは、LH比です。悪玉が高くても善玉も高ければ、LH比は高くならないので、あまり問題はありませんが、悪玉が正常値でも善玉が低ければ、LH比は高くなりますので、治療が必要になります。
コレステロールや中性脂肪を下げる薬は、スタチン系とフィブラート系に分かれます。スタチン系は、肝臓でコレステロールの生成に関わるたんぱく質を作らせないようにする薬で、私もこれを飲んでいました。
私の場合、今のところ最強と言われるスタチン系の「クレストール」を服用していましたが、メバロチンやリピトールを服用している人も多いと思います。
これらはコレステロール阻害薬と言われる物ですが、なんと卵巣がんを縮小させたり、予防する働きがあることが分かりました。
これは、慶應義塾大学の研究発表で、スタチン系のコレステロール阻害薬を与えたマウスは、卵巣がんを予防したり、また卵巣がんを発症しているマウスのがんを小さくすると言う内容です。
まず、遺伝子操作で卵巣がんを発症するマウスに、薬を与えなかった場合、5週間後にがん細胞になる病変が見つかりましたが、薬を与えたマウスは病変が見つかりませんでした。
また、人の卵巣がんを移植したマウスでは、薬の投与後4週間後の腫瘍の大きさが6分の1に縮小していました。
スタチン系のコレステロール阻害薬は、体内でコレステロールの生成に関わるたんぱく質の生成を阻害しますが、同じように卵巣がんの増殖にかかわるたんぱく質も阻害する働きがあるようです。
この研究結果は、卵巣がんの女性にとったらちょっと嬉しいニュースですね。
ある薬が他の病気に効果があると言う話は結構あって、EDの薬である「シアリス」は、前立腺肥大にも効果があります。
まったく同じ薬ですが、前立腺肥大の治療薬としては「ザルティア」と呼ばれ、ED治療薬としては保険適応外ですが、前立腺肥大の治療薬としては保険が適応されました。
コレステロール阻害薬がどのタイプの卵巣がんに特に効くのか・・など研究はこれから先のようですが、早く卵巣がんの薬として服用できるようになると良いですね。