最近、息切れや胸の圧迫感があり動悸もするので、循環器内科を受診しました。

駅の階段を上るときや速足で歩くときの息切れがひどく、冷や汗が出たり、吐き気やす~と血の気が引く感覚に襲われることもしばしばありました。

息切れや動悸が起こる

そこで、一般的に行われている心臓の検査を調べたうえ、私が受けた心臓の精密検査をご紹介したいと思います。

何かの参考になれば幸いです。

私の心臓の精密検査の体験談

私の症状としては

  • 息切れ
  • 動悸
  • 冷や汗
  • 吐き気
  • 倦怠感

などがありました。

この様な症状が現れたとき疑うのは、「心筋梗塞や狭心症」です。

循環器内科での心臓検査は、

  • レントゲン
  • 心臓のエコー
  • 簡単な心臓の負荷テスト
  • トレッドミル
  • 24時間ホルター心電図検査
  • CT
  • MRI
  • 心臓カテーテル

等があります。

レントゲン検査

まずは、レントゲンを撮ります。レントゲンで心臓のおおよその大きさが分かるので、拡張しているかどうかなどの判断が付きます。

実際に、大動脈が硬化する「大動脈硬化」や「大動脈弓突出」、大動脈弓部等の径が正常範囲よりも太い「大動脈拡大」、心臓が拡大する「心形状拡大」などが分かります。

心臓のエコー(心エコー)

心臓のエコーは、心臓そのものに異常や欠陥がないか調べます。心臓の大きさ、形、心臓の壁の厚さ、動き方などがハッキリと分かります。

また、血液の流る速さや方向もわかるので、血液が逆流する場合は「弁逆流」、弁の開きが悪く血液が正常に流れない場合は「狭窄症」、弁が上手く機能しない場合は「弁膜症」などが疑われます。

大動脈などの血管の詰りまで見るには、CTなどが有効です。

心臓の負荷テスト(運動負荷心電図検査)とトレッドミル

息切れによる心臓機能の低下を調べるには、2段ほどの階段を決まった時間に決まったリズムで上り下りして調べる心臓の負荷テスト(運動負荷心電図検査)があります。

これは、平常時の心電図を測ったのち階段の上り下りをし、その直後に心電図を測り心臓の負荷を見ます。

ここで異常が見つかったら、トレッドミルと言う、1ランク上の心臓負荷テストを行う場合があります。

ランニングマシーン

これも、心電図を付けたままランニングマシーンにのり、徐々にスピードを上げたり勾配を付けたりしながら心臓に負荷をかけ、その時の心電図を見ます。

心臓の負荷テストでは、「狭心症」かどうか分かります。

狭心症の患者さんは、発作が起きてない時は正常な心電図のため、発作が起きたときに心電図を取らないと正しい診断がつきません。

そこで、運動により誘発し、運動後の心電図に異常が現れたら「狭心症」と判断します。

私の場合、この負荷テストで異常が出ました。

階段の上り下りに強い息切れを感じていたので、当然の結果かもしれません。

心臓の負荷テストの結果では、左心室の機能低下と言う結果が出ました。

24時間ホルター心電図検査

心電図を体に装着し24時間の心臓の動きを見るものです。

24時間ホルター心電図

ポータブル心電図は小さなプラスチックの箱状の物で、テープでコードを体に止めることでぶら下がる形になります。

服で抑えられるのであまり違和感なく過ごせるかと思います。この日は、お風呂には入れません。

24時間経過したら、ホルター心電図を返却しに病院に行きます。24時間経っても自分で勝手に外してはいけません。

これで何を調べるかと言うと・・・

  • 脈の乱れ
  • 胸の痛み
  • 24時間の心臓の拍動や動悸

などが分かります。

装着と取り外しは、看護師さんがやってくれますので、決められた時間に病院に行くことになります。

診察とポータル心電図の予約で1日、装着で1日、返却で1日、心電図を解析した結果を聞くための診察で1日と、一般的には合計4日ほど病院に行くことになります。

結果により何が分かるかと言うと・・・

脈の乱れがあった場合

心房性期外収縮、心室性期外収縮、心房細動、房室ブロックなどが考えられます。

胸の痛み(狭心症)があった場合

心臓に血液を送る太い血管(冠動脈)の流れが悪くなると、記録波形に変化が現れます。

1日の拍動数

1日の拍動数が基準より少ない(徐脈)、多い(頻脈)があるかどうかを調べ、徐脈の場合ペースメーカーなどが検討されます。

また、心電図を装着している間は、起床、就寝、食事や運動、トイレで力むなど24時間の行動を記しておくことで、どのような時に、どのように心臓が動いているかを分析することができます。

心臓のCT(コンピュータ断層装置)

CTは、X線を使って心臓を画像化(3D)させ診断する方法です。心臓を輪切りにした断面を撮像します。

心臓のCTにより、心臓を取り巻く太い血管(冠動脈)が狭窄しているかどうか、どの程度狭窄しているかが分かります。また、大動脈瘤の大きさも分かり、破裂しやすいかどうかも分かります。

心臓のCT検査

CTの検査には、血管などがよりよく見えるようにするため造影剤を使用します。

血管造影剤は結構インパクトがありました。ほんの少し注射をするだけなのですが、お尻の穴の灼熱感がすごくて、おしっこを漏らしたのでは?と思うほど熱く感じました。

この灼熱感はほんの30秒ほどですぐにおさまるのですが、かなりビックリしたので実際より長く感じましたね^^;

造影剤は、身体に負担がかかるので検査が終わったらなるべく早く体の外に排出するようにとのことで、検査後はお水を多く摂りました。

心臓のMRI(磁気共鳴画像診断装置)

磁気の力を利用して心臓を画像化する検査です。

CTと違いX線の被ばくの心配もなく、造影剤を使うこともないので、定期的な検査に向いています。

立体画像や動画などより詳しい心臓の様子が分かります。

MRIでは、冠動脈の小さな病変も鮮明に描かれ、心臓内の血液の流れや心臓の動き、ポンプ機能の状態を診断できます。

心臓カテーテル検査

太ももの付け根からカテーテルと言う細いチューブを入れ、血管に沿って心臓まで到達させ、心臓の中や血管の中を撮影したり、心臓の圧を測ったりする検査です。

心臓カテーテル検査で分かることは、血管の形や血管内の詰り、血管の狭窄があるかどうかが分かります。

冠動脈が狭窄したり詰まることで起こる、狭心症や心筋梗塞の病気を判断し、狭窄したり詰まっている所を広げて正常な血液の流れを確保する治療も行います。

発作を起こした人は一刻も早く血流を確保することで心臓へのダメージを減らすことができます。

心臓カテーテルは、心臓の重要な情報を与えてくれる大切な検査ですが、狭心症が疑わしい段階では、CTの方が身体に対するダメージが少ないと言われています。

現在は、CTの映像が飛躍的に進歩しているので、CTでほぼ血管の詰りなどが診断できます。

発作を起こしている時は別ですが、息切れなどがあり血管の狭窄による狭心症を心配しているなら、CT検査がおススメです。

心臓が心配なら検査を受けよう

息切れや動悸、不整脈、冷や汗、吐き気、倦怠感などがあり、心臓の疾患が疑われた場合、しっかりとした検査を受けることが大切だと思います。

上記に述べたように、心臓の検査は色々あります。検査にはお金もかかります。また、被爆の心配もあり、たくさん受ければ安心と言う物でもありません。

どんな検査が自分に向いているのか、納得のいくまで医師と相談してください。