血液がドロドロの状態や血管内に血栓やプラークがなどの障害物があると、血液が滞りがちになり体全体にフレッシュな血液が行きわたりません。
血流が悪くなる原因の1つに悪玉コレステロールがあります。
血管内に悪玉コレステロールが増えると、血管内にコレステロールがこびりつき、動脈が硬くなり血流が悪くなります。
これが動脈硬化です。
血中コレステロールを下げるDHA・EPA
青魚の成分であるDHA・EPAは、血液中の悪玉コレステロールと減らし、逆に善玉コレステロールを増やす働きがあると言われています。
悪玉コレステロールは、血管内で酸化・小型化し、血管のちょっとした傷から血管の壁に入り込みます。
入り込んだコレステロールは、ドロドロの固まりやプヨプヨの固まりになります。これが、血栓やプラークと言われるものです。
血栓やプラークは、血管を内側を狭め、血液を流れにくくします。
逆に、善玉コレステロールは、血液中の余分なコレステロールを肝臓に運ぶ働きがあります。
肝臓は、コレステロールを合成させる働きをしますが、運ぶコレステロールの量と回収されるコレステロールの量のバランスが崩れると、血管の中に悪玉が増え動脈硬化の原因になります。
これを繰り返しているうちに、動脈硬化がどんどん進行してしまうのですね。
悪玉が増えてもそれと同時に善玉が増えれば、そのバランスは崩れることはありません。
DHAがたくさん含まれる血液は善玉が多いので、血管内をキレイにお掃除しながら(悪玉を除きながら)流れます。
中性脂肪の低下にもDHA・EPA
中性脂肪には、食事から摂るものと肝臓で合成されるものと2つの種類があります。
食事から摂った中性脂肪は、体の中でエネルギーに変わり、消費されます。
しかし、あまったエネルギーは、肝臓の中で再び中性脂肪にかわり脂肪細胞や肝臓に蓄えられます。
この余分に蓄えられた中性脂肪が高脂血症や動脈硬化の原因になります。
DHAを摂ると、エネルギーの燃焼を促進するため、エネルギーが余りづらくなります。
また、肝臓で中性脂肪が合成されるのを抑える働きや、肝臓から血液への中性脂肪の分泌を抑える働きがあります。
DHA・EPAが中性脂肪を下げると言われるのはこれらの働きがあるからです。
悪玉コレステロールと中性脂肪
コレステロールと中性脂肪は高すぎても低すぎてもいけません。
どちらも身体にとっては大切なもので、低すぎても血管が破れやすくなったり、免疫力が低下したり、セロトニンが減少することでうつ病になりやすいとも言われています。
コレステロールは悪者扱いにされることが多いですが、生きていくには必要不可欠な栄養素で、ホルモンの分泌にも関わる非常に大切な役割をしています。
動脈硬化の原因になるのは、基準より増えすぎてしまった悪玉コレステロールと中性脂肪です。
高脂血症と診断された人の中でも、悪玉コレステロールだけが高い人と中性脂肪のみ高い人、その両方が高い人がいると思います。
悪玉コレステロールのみ高い
中性脂肪が低いのに悪玉だけ高いと言う人は体に貯蓄している脂肪が少ない可能性がありますので、痩せているのに高脂血症と言う結果になりかねません。
太っていないので食事制限で下げることが難しいと言うタイプですね。
中性脂肪が低いのに悪玉が高い人は、良い内容の食事と運動が必要だと思います。痩せているからと言って油断は禁物です。
中性脂肪のみ高い
コレステロール値は正常なのに中性脂肪のみ高いと言う方は、体脂肪がたっぷりあるタイプの方が多いです。
体脂肪が高めの方は体脂肪を下げることで、中性脂肪も自然と下がることがあります。
体脂肪を下げる食事
- 野菜を多く摂る(毎日200g程度)
- 炭水化物は控えめにする
- 油を控える(特にマーガリンはNG)
- 良質な油(オメガ3)を摂る
- うどんよりお蕎麦
- 甘いものを控える
体脂肪を下げる運動
- 軽く息が弾む程度のウォーキング
- 速足で3分、ゆっくりで3分などインターバルウォーキング
今ちまたではやっている「糖質制限ダイエット」ですが、炭水化物を全く摂らないと言うのはかえって身体を悪くする可能性もあるそうです。ご飯なら、茶碗に軽く一杯程度が良いそうです。
「長生きするのは、多少コレステロールが高めで小太りの人」(高須クリニックの高須医院長の話)とも言います。
高すぎても低すぎてもいけないのが、コレステロールと中性脂肪なんですね。